概要

初・ライティング学習本。 “英検準一級への道” シリーズの続きだ。

タイトルのとおり、英検準一級のライティング問題の手ほどきをしてくれる本だ。サマリと所感を書く。

 

読書ノート

“やりがちな間違い” として紹介されている中で、身に覚えのあるもの。

  • 接続詞を文頭に置くな: And とか But とか Because を文頭に置いちゃいけないらしい。マジか知らんかった。でも、小説ではよくその例を見たので、コンテキストに依るのかもしれん。
    • そういうこと↑したいなら副詞を使え: Furthermore とか However とか Since とかね。これは分かりやすい!
  • 接続詞の代わりに動名詞節とか分詞節を使うのが、準一級レベルのテク: “because it improves …” → “improving …” とかね。いやコレムズいやつ。
  • すべての可算名詞には a か -s をつけましょう: いやあ……。分かっているよ、分かっているけれど頻繁に迷うよな。物体なら分かりやすいけれど、概念はムズい。
  • Redundancy: 同じ単語を繰り返してしまうこと。 I think とかを繰り返し使ってしまうこと。これは日本語でもそうだよね。同じ単語の繰り返しや、 “〜と思う” の繰り返しは、幼稚な印象を読者へ与える。
    • そういうこと↑をしたいなら、言い換えをしろ: I think that SVO と言いたいなら、 S appears to be O にする、とか。
    • 言い換え能力を上げるための訓練が、名詞を英語で説明すること。
  • Off-topic: 質問に答えていないこと、を意味する。 “ディズニー行く? 行かない?” “ディズニー、いいところだよねー!!” みたいなね。無能。

“英英辞典を使え” について。

  • “英英辞典を使え” って耳にタコが出来るほど言われてきたよな、ぼくたち。まったく、たまんないよな。意識高い系の娯楽を押し付けんなって思ってきたよな。だけどこの読書をきっかけに、英英辞典を使うようになったよ。英英辞典辞典を自分の生活へ導入するに足る、納得できる理屈に出会ったから。
    • 勉強を進めていると、頭の中で日本語に訳しつつ読んだり聞いたりしていると、間に合わなくなってくる。レベルが上がり、制限時間が短くなるほど、英→和のプロセスがタイムロス。ついていけなくなる。
    • そのクセを助長するのが、英和辞典なんだよな。だから英英辞典を使うようにする、というのは納得だ。マジでついていけなくなるのだよ、頭の中で和訳しちゃうと。
  • エッセイ・ライティングはテンプレートに当てはめて書きまくれ: オリジナリティを出すのも良いが、まずはテンプレートをなぞっておけ。守破離だ。
    • 記載のあったテンプレートを元に、自分なりの手順を作ったので下に載せておくぜ。
  • 要約作文にはテンプレートはない。ガンバレ: ガンバるしかないらしい。

 

エッセイ・ライティング・マイ・手順

こちらは緑さんが考案した、エッセイ・ライティングの手順。

  1. TOPIC と POINTs を眺めて、 ここはガンバるしかない の内容を POINT ごとに1つずつ考える。
  2. その出来次第で、 TOPIC について Agree で書くか Disagree で書くか、決める。
  3. TOPIC 言い換え を動詞を変える等して3種類ほど作る。
  4. ガンバるしかない の内容を使って TOPIC helps ... の形で POINT を1つずつ作る。
  5. POINT 名詞節で言い換え を1つずつ作る。
  6. POINTs によって反論しやすい TOPIC 否定 を作る。
  7. テンプレートに沿って書いていく。

 

エッセイ・ライティング・マイ・テンプレート

  • Introduction
    • Some people argue that TOPIC をそのまま is TOPIC を否定 , expressing concerns that it may TOPIC 否定の理由 .
    • However, in my opinion, TOPIC 言い換え can be highly beneficial, as it helps TOPIC helps ... の形で POINT1 and TOPIC helps ... の形で POINT2 .
  • Body 1
    • One key benefit of TOPIC 短く言い換え is POINT1 名詞節で言い換え .
    • For instance, ここはガンバるしかない .
  • Body 2
    • Another advantage is POINT2 名詞節で言い換え .
    • For example, ここはガンバるしかない .
  • Conclusion
    • In conclusion, despite potential concerns about TOPIC 否定の理由を名詞節で言い換え , it is crucial to TOPIC 言い換え .
    • By doing so, POINTs の総括 .

 

所感

  • どうも、中途半端な参考書だったな、という印象。
  • この本は、ライティング能力向上に寄与しうるいろいろな訓練方法を紹介してくれている。名詞を英語で説明するとか、エッセイライティングではロジックツリーを書くとか、失敗作文の添削をしてみる、とかね。ただ、どれも理想論という感じがした。そりゃ、これらの訓練を、採点をくれる講師がいる状態で数ヶ月やったら良いのだろうね、という感想を持ってしまった。
  • そしてこの本は、 ChatGPT を利用した学習も勧めており、プロンプトも掲載している。
  • だったらはじめっから……
    • こういう訓練をしましょう。書いたら、こういうプロンプトで ChatGPT へ渡しましょう。
  • これ↑を訓練の種類ぶん載せときゃいいのだ。上述したような、 “やっちまいがちな間違い” “心がけること” を掲載後に、 ChatGPT のプロンプトを載せて終了、でよいはずだ。それが整理それらがバラバラと掲載されているせいで、なんだか全体として散逸的な印象を持った。
  • あとヒデーのがこれ↓だよ。

  • “書いてみよう” の欄が、書くには小さすぎんだろ。
  • さらにヒデーのがこれ↓だよ。

  • なんで “120-150 words” のエッセイライティングの欄より、 “60-70 words” の要約作文の欄のほうがデケーんだよ。この本を作ったあと、一度でも自分で回したのか? やる気のない引き継ぎ資料のようだ。
  • とはいえ。ぼくが書籍に求めていたのは、ライティング課題の勉強の方針をある程度フィックスすることだ。この本を自分なりに読んでまとめたことで、それは得られたよ。とくに守破離のくだり。大賛成だ。まずはテンプレートに沿って書きまくる。ちゃんと書いたよ↓