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新世界樹の迷宮 ミレニアムの少女。8。
あらすじ。
謎の樹海を有する辺境の街エトリア。そこへやってきた遥香・光・典子の三人組。樹海を探索する一行であったが、樹海の住人モリビトが主張する「ヒトの樹海不干渉の協定」とエトリア執政院の主張「そんな協定は存在しない」の間で板挟みになってしまう。事実関係がはっきりするまで探索を休止することにした一行であった。しかし典子だけは和田・ハインリヒと共に執政院の発令したミッション「モリビトの殲滅」に赴く。
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             「っかー、寂れたところだねい。 
             モリビト達はこんなとこに住んでるのかよ。」 
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             「エトリアに来て住んじゃえばいいのにね。 
             それでお互い持ちつ持たれつやっていけたらい~のに。」 
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            「かかか。侵略者側の言うことじゃねーなそれは。 まあでも、住めば都って奴かもな。 ムシムシしてるよか良いかもしらねえ。」  | 
        
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            「なんにせよ、エトリアに招き入れるわけには いかないだろうな。」  | 
        

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             「典子が会ったというモリビトがどんなだったかは知らないが、 
             少なくともこの階層で遭遇するモリビトは魔物と大差ないぞ。」 
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             「ま、あっちからすりゃあたしらが魔物ってとこだろ。」 
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             「ねえねえ和田ちゃん。ところで、ハインツくんはどうして 
             付き合ってくれてるのかな、こんなミッションに。」 
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            「んー? あたしと同じようなもんじゃねえの?」 | 
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             「え? 和田ちゃんの理由って、『そこに暴れる理由があるからじゃい!』 
             って感じだよね?」 
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             「…いや、典子ちゃんの中であたしってそんなイメージ? 
             あたしってもっとおしとやかな感じだろ?」 
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            「和田ちゃんがおしとやか…?」 | 
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            「何だよ。」 | 
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            「おい、何を揉めてるんだ?」 | 
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             「典子ちゃんがよー、あたしはおしとやかじゃなくて 
             おとしまえって感じだって言うんだよ。」 
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            「全然言ってないけど、うまいこと言うね…。」 | 

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             「さっきはあたしとハインツのスキルを使って回避型の戦術をとってたが、 
             結局こっちの形に落ち着いたな。」 
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             「ハインツくんが防御して、うちと和田ちゃんが毒を入れていく形だね。 
             さっきは三つも回避スキルを使ってたのに、 
             攻撃がばんばん当たって困ったよ。」 
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             「敵のAGIが高いんだろう。それに俺も元ソードマンでAGIが低いんだ。 
             代わりにVITはあるから壁役をやるよ。」 
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            「あ。あの子だ。」 | 
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            「驚いたな、このモリビトは理性的なようだ。話も通じる。」 | 
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             「役割が違うんじゃねえの? 今まで倒してきたのは戦闘型だったが、 
             こいつは明らかにそんな感じじゃねえぜ。」 
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            「で、何て応えるんだ? この問いかけに。」 | 
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            「ごめんね。」 | 
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             「……。 
             ま、道中さんざん倒してきたんだ、すでに話す段階ではないわな。」 
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             「ふん。話す気がねーのはお互い様みてーだ。 
             やっこさん、モリビトの守護鳥とやらを呼びやがった。」 
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            「だがこいつが正真正銘、モリビト最後の戦力のようだぞ。」 | 
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             「う。この鳥、雷の攻撃してくるよ。 
             対ワイバーン戦術が流用できるかも!」 
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             「ワイバーンとの違いは、物理攻撃に状態異常が付帯しており、 
             その代わりに威力と命中率が少々低いところか。」 
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            「そんなら半分くらいは食らうの前提でいってもいいんじゃねーか?」 | 
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            「それじゃあこんな感じだね。」 | 
| VSイワオロペネレプ戦術 | |
| バード | 10雷幕の幻想曲/10パリング | 
| カースメーカー | 10虚像の呪言、10軟身の呪言、10重苦の呪言/10アナコンダ | 
| レンジャー | 10サジタリウスの矢、10ダブルショット/10癒しの子守唄、10防御隊列 | 
| 備考: 全員輝石のリング、10HPブースト装備 | |
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             「うちは<雷幕の>を張ったらずっとパリングだよ。 
             なんだか最近、前に比べてずいぶん楽しちゃってる気がするよ。」 
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             「いやいや、前衛にいてくれるだけで後衛のダメージは減るからな、 
             大事な役割だぜ。あたしは三種類デバフをかけたら毒で攻撃だな。」 
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            「俺は<癒しの>と<防御隊列>で守りを固め、ひたすら攻撃だ。」 | 
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             「今回は<安らぎの>がねえからTP回復もしっかりしないとな。 
             だがワイバーン戦と違ってあたしがフリーだから、 
             わりと回復できてるぜ。」 
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            「うち的には、前回に引き続き <サジタリウスの矢>のダメージにびっくりだよ。」  | 
        
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            「ハインツが本気を出したらこんなもんじゃないぜ、典子ちゃん。」 | 
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            「そうなの?」 | 
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            「三段階変身する。」 | 
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            「すごい見たい!」 | 
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            「これは秘密なんだがな、三段階目は『おじさん』だ。」 | 
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            「それ、ただの成長だよ!」 | 
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            「むしろおじさんから成長しないところが凄いな。」 | 

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            「前回の約束通り、あたしが解剖用水溶液を使っといたぜ。」 | 
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            「ありがと~。儲け、儲け。」 | 
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            「さて…。」 | 

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            「殲滅ミッションとはいっても、戦闘員以外に… こいつに手を出すこたねーよな。」  | 
        
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            「うん。この子には悪いけど…樹海は探索させてもらうね。」 | 
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             「これでミッションは達成、樹海の領有権を主張するモリビトは退けられ、 
             エトリアの樹海利益は守られた、か。」 
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            「ヴィズル長はご満悦かねえ?」 | 

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            「…あん?」 | 
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客観的にみて、「毒をガンガンばらまいていく侵略者」は相当タチが悪いと思う。


