新世界樹の迷宮 ミレニアムの少女。7。

あらすじ。
謎の樹海を有する辺境の街エトリア。そこへやってきた遥香・光・典子の三人組。樹海の探索を進める一行は、樹海の住人モリビトと遭遇する。モリビトの言によると、過去、ヒトとモリビトが結んだ協定が存在するとのこと。それは「ヒトは樹海外で、モリビトは樹海内で暮らし、互いに干渉しない」というもの。一行が樹海を探索するのは協定違反だから止めろコンニャローとのことであった。けどぶっちゃけそんな話エトリアで聞いたことないし協定なんてウソじゃないの~? でもモリビトさんの言葉も真に迫る感じだし~? というわけでとりあえずエトリアの執政院に事の次第を尋ねに行ってみようという感じである。




「で、エトリアの長、ヴィズルさんに尋ねてみたのだけど…。」




「『ねーよそんな協定。てか樹海の資源がなきゃエトリア赤字だしぃ
 領有権なんて主張されたら冗談じゃねーっていうかぁ?』って
 言ってるね。」
「そして発令されたミッションが…。」




「モリビトの殲滅…じゃな。」
「典子ちゃんのエクストリーム要約はともかくとして、
 アンタ達、どう思う?」
「ぺろっ…あれはウソをついている味だよ!」
「確かにエトリアの利益を優先するあまり強硬になっておる…
 ように見えなくもない。
 じゃが、嘘をついていると断ずるだけの根拠もない感じじゃな。」
「厄介なことになったわね。執政院にも協定に関する資料はないようだし、
 かといってモリビト達のほうを調べるとなると
 彼らを刺激することになるわ。」
「あちらはあちらで聞く耳を持たぬ感じじゃったしのう。」
「探索が続けられないのは痛いけど、
 ちょっと様子見した方いいとアタシは思うわ。
 協定違反なんて、弾劾ものよ。」
「こういうのはヘタを打つと泥船に飛び乗ることになりかねんからのう。」
「…最近ずいぶん忙しかったからね、ちょっと休暇にしましょう。」
「……。」

解散後、酒場にて…。

「…というわけでしばらく探索はお休みになったんだよ。」
「へえ、なかなかしち面倒なことになってんじゃねーか。
 んで? 協定の有無がハッキリするまでは休暇かい?」
「うー、うちは協定のことは、そんなにおおごとかなあって
 思うんだけどね~。」
「ん?」
「べつに、やっつけちゃってもいいかな~って。」
「お?」
「協定が実際にあったとしても、ヴィズルさんは街のことを優先して、
 約束を破っちゃおうと思ってるんだよね?
 別にそれ、おかしいとも思わないよ。
 正直に言っちゃうと世間体が悪いから隠す気持ちもわかるしね~。」
「ん。」
「とか言ったらはるちゃん達には引かれちゃいそうだからさ~。
 でも稼ぎたいな~。」
「かかか。まあまあまあ、さ、
 付き合いが長けりゃ、ノリが合わねえときだってあるさ。」
「う~ん。」
「そして、短い付き合いだろーとノリが合うときもある…。」
「う?」
「面白いじゃねえか。あたしが付き合うぜ、そのミッション。」

その後ギルドにて…。

「和田ちゃんってアルケミストだよね?
 付き合ってくれて嬉しいけど、前衛職がいないと
 ちょっと厳しいかもね。」
「ふうん、前衛ねえ。
 そういや典子ちゃんて一度転職してるんだったか?」
「うんそうだよ。」
「よおし。」

転職手続き後…。

「カースメーカーになってみたわ。」
「こ、後衛じゃん!」
「かかか、まあ慌てんなよ典子ちゃん。急いては……死ぬぜ?」
「事を仕損じるどころじゃない!?」
「実はもうひとり仲間を呼んであるのさ。
 お、来た来た。ようハインツ。こっちが典子ちゃんだ。」
「ああよろしく。俺はハインリヒだ。」
「職は?」
「レンジャーだな。」
「後衛だあーっ!」
「典子ちゃんよー、こういう異色パーティにこそ、意外にもひょっとしたら
 わずかながらも願わくばきっと素晴らしいポテンシャルがあるかもよ。」
「命に釣り合わない望みの薄さだ!」
「じゃあパーティ性能のテストにでも行ってみるかい?」




「第二階層の怪物、ワイバーンじゃないか。
 テストってレベルではないと思うんだが、本当に大丈夫なのか、和田。」
「案ずるなよハインツ。こっちにゃエトリアきっての冒険者、典子ちゃん……
 が、持ってきた遥香ちゃんのグリモアがあるんだぜ!」
「うちがオマケみたいだ!」
「ここにいない者頼りとは教科書通りの他力本願だな。」
「いや正味な話、たった三人で冒険者のホープに上り詰めた
 スーパーパーティの一員だ。期待してるぜ?」
「が、がんばるよ。」
「まあエトリアトップの冒険者は二人組なんだけどな。」
「教科書通りにオトしてきた!」

VSワイバーン戦術
バード10雷幕の幻想曲/10パリング
カースメーカー10軟身の呪言/10パリング
レンジャー10サジタリウスの矢、10ダブルショット
/安らぎの子守唄、10禁忌の輪舞曲
備考: 全員輝石のリング(雷耐性)装備

「バックアタックで最初のターンは自由に使えるから、
 <雷幕の><軟身の><安らぎの>をブーストでかけるぜ。」
「あとのターン、うちと和田ちゃんはずーっとパリングだよ。」
「俺は典子のグリモアを使って補助を延長しつつ攻撃、
 そしてパリング役二人のTP回復だ。」




「強化枠はこんな感じになる。」
「アクセと<雷幕の>で<閃光の烈線>は無効化できるから、
 あとは物理攻撃をパリングするだけだよ。」
「てか、アクセと強化枠を防御力UPに割いて、
 毎ターン<ショックガード>した方が
 TPの燃費がよかったんじゃねーか?」
「はっ! いつも遥香ちゃんがパリングしてる姿が印象的すぎて
 思いつかなかったよ!」
「特筆すべき点は、5の倍数のターン、
 脚封じしてくる(攻撃してこない)ことが多いことだな。
 誰かが倒れた場合そこで立て直しが可能だ。」




「最終ターン解剖用水溶液まいたよ!
 そのかわりパリングしなかったせいで倒れちゃって、
 経験値もらえなかったけど…。」
「かかか、グッジョブだぜ典子ちゃん。
 今度はあたしが担当するさ。」
「ともあれこのパーティ、一応機能することが分かったな。」
「オーケー。そしたら次が本番だな。」
「二人とも付き合ってくれてありがとうね。
 和田ちゃん、アムリタ持った?」
「イエス。さあ行こうぜ典子ちゃん。」


最初はカースメーカーの<虚像の呪言>とレンジャーの<トリックステップ><チェインダンス>を使った回避型パーティを目指したんだが、これら三つスキルを使っても世界樹3のシノビのような回避性能は得られないようだった。さらにいつもどおり毒での撃破も目指したが、ワイバーンに毒が入らない。マジで入らない。そんなわけで結局パリングに頼ることになった。まあアタッカーが後列にいなきゃいけないので、いちおうレンジャー(後衛アタッカー)の特性を活かす形にはなったかねえ。


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