概要

緑さんはこないだ初めてプレイした Armored Core 6 が気に入っており……

へー、 Switch にも、 Armored Core っぽいゲームがあるんだ? ということでプレイした!

Armored Core の、過去のシリーズをプロデューサーとして手掛けた佃健一郎さんが、こちらのプロデューサーも務めているらしい。

それでもって、 Armored Core シリーズのメカニックデザインを手掛けている河森正治さんが、こちらも手掛けているらしい。

きちんと楽しめて、クリアまでできたので、ネタバレサマリと感想を書く。

 

サマリ

  • 月の一部が割れて地球へ落ちてきた。言うまでもなく未曾有の大災害である。その欠片から “フェムト粒子” がばら撒かれて、その影響で一部の人たちが新人類 “アウター” へ進化したり、また別の人たちは “アウター症候群” を発症してバタバタ亡くなったり、その周囲の AI が暴走して “イモータル” になって襲ってきたり、てかそもそも月の残りが静止軌道上にまだ留まっていて落ちてくる災害 “ムーンフォール” がたまに発生したりと、ヤバイ。この大災害のことは “目覚めの日” と呼ばれている。
  • 未知の物質 “フェムト粒子” は15日周期でエネルギー変動する粒子で、既存を凌駕する激ヤバ新エネルギー資源である。本作のロボットたち (アーセナル) の動力源も、実際のところ “フェムト粒子” である。
  • これを巡り、利益を求める企業たちと、それらに雇われたアウターの傭兵たち、そして “イモータル” の戦いが勃発するのである。その戦乱地域は高い壁で覆われて、 “オーヴァルリンク” と称される。オーヴァルリンクの中は、中立組織 “オービタル” により統制される。

以上が一般的なみんなの認識なのだけど、ちょっと解像度を上げると実は以下のようになっている。たぶん。

  • “目覚めの日” に落ちてきた月の欠片は自然の物質ではなくて、月にいる謎の存在 “ドミネーター” の一部である。その意図は、人類を進化させて宇宙へ進出させることだ。実際、一部の人類の脳が進化して “アウター” へバッチリ進化しているので、狙い通りだ。人類の味方なのだ。あとは進化した人類と接触すれば宇宙へとぶっ飛べるのだ。進化についてこれない人類は絶滅するけどな!
  • 一方で、そんな荒っぽい手段を看過しないのが “人類の味方” である AI である。そう、人類を襲っているように見えた “イモータル” は、実は人類と “ドミネーター” の接触を阻むことが目的だったのだ。
  • どっちも味方だったのか…………。

 

感想

  • というわけで本作は、最後の最後で、 “ドミネーター” の意思に従って宇宙へ進出するか、 “イモータル” が促すように地球へ留まるかを選ぶことになる。マルチエンディングはいいぞ!
  • コレクション要素が好み: ミッションを周回したり、既存アイテムから新アイテムを開発したり、収集要素があるのは好みだ。
  • どの NPC にも入れ込まないストーリーが好み: 複数の “解放旅団” の NPC たちと関わりを持つのだが、プレイヤーは決してどこにも入れ込まない。傭兵仕事の中で、ビジネスライクに付き合うだけだ。この空気感、好みだ。
  • NPC どころか、世界情勢にも関心がない感じの主人公が好み: 新聞を読まない人が、仕事に行って人と話して初めて社会の大事件を知る、みたいなのあるじゃん? オーダーをいくつか跨いだら、共同体 (ネイション) がいくつか滅んでいたときの感覚がまさにこれ。そんで主人公のそんなパーソナリティも、 (戦うために作られた、という) 出自によるものなのかな、と考える余地がある。そんなところも好み。
  • と、いいつつ NPC が魅力的: なんていうか、キャラが立っていて笑って見ていられるんだよな。

  • Armored Core よりイージーな難易度が好み: Armored Core より簡単で、 Armored Core っぽさを楽しめて、好み。飛行に限界がないことに最初に驚いた。かつ、その無限の動力にきちんと理屈 (オーヴァルリンク内はフェムト粒子で満ちている) が用意されていることも好み。
  • キャラメイクが好み: 愛着が持てていいよね。今回のみー子は、競技開始前に集中しているアスリートをイメージして作ってみた。カッケエ。良い出来。

  • キャラがロボ (アーセナル) の外に出れるのって面白くね?: 残念ながら、本作ではそのシステムが十分活きるシナリオはあんまり無かったと言っていいだろうけれど、これ面白い。

  • 矛盾したオーダーが発令されるシナリオは意味不明だった: “ドミネーター” さんがオービタルのシステムを乗っ取り、傭兵同士を争わせる、というのがシナリオ中盤のお話だった。一体どうしてこんな矛盾が? というミステリー要素がわくわくポイントだったのだけど、結局、ドミネーターさんがなんでそんなことしてたのかはよく分かんなかったな。まあでも、フロム・ソフトウェアで鍛えられた我々にはこのくらいの謎はなんともないぜ。
  • オファーオーダー (メインストーリー) は、クリアするまで再戦不可: Armored Core 6 は、いつでも再戦可能だったので、ありゃ、と思った。再戦可能のシステムは、お話を振り返るのに丁度良かったんだけどな。
  • ラスボスは弾切れ: アーセナルの扱いにかなり慣れてきて、敵の攻撃をかわすことに苦労がなくなってくると、敵の HP の高さが気になってくる。敵が硬すぎないか? こちら↓は、弾が完全に切れて、味方 NPC がボスを倒してくれるのをただ待つだけの緑さん。

  • UI がちょっとラグかったり、無音バグがあったり: まあこういうのには遭遇したけれど、すでに Switch 2 で続編がアナウンスされているからな……こういう、スペックに関連した不備は、多分続編では解消されるのだろう、という期待ができるので、あんまり気にならない。
  • クソオーダー (巨大イモータル試験データ収集任務) について: このオーダーに時間設定をつけた奴は3ヶ月くらい減俸になってくれ。このオーダーのテストを通した奴も頼む。

……と、まあいくつか悪しざまに文句を言えるポイントがあるものの、このゲームは良かったよ! まだまだオーヴァルリンクで遊びたいことがあるのだが、ひとまず、久しぶりに好みのゲームに出会えた喜びを綴りたくて書いたぜ。

なお、うちの子はクリアを祝して髪をほどき (髪型を変更したってこと)、プライベート・モードに入った↓。