概要

2025-04-07.Mon から 2025-04-09.Wed にかけて、アメリカの債券10年利回りが急騰した。国債の価格がガツンと下がったってこと。そのせいで、トランプさんが “関税90日間やめとこ” って言い出したらしい。

4月7日以降、奇妙なことが起きていました。株価が急落する局面でも国債が売られ、金利が上昇していたのです。この金利上昇は4月9日の相互関税発動の前に一段と進み、10年ものの米国債の金利は一時、4.5%を超えました。

そこで、 “誰が国債を売りまくったの?” というのが仲間内で話題になったので、自分なりに調べてみた。

 

そもそも値下がりはマジなの?

それはマジ。

Yields on the 10-Year Treasury rose on Wednesday to 4.46%, from 4.29% a day earlier.

Trading at 4.27% on Thursday, those yields are comfortably below Wednesday's peak of 4.51% .

 

農林中央金庫がやったんじゃね? という話がある

農林中央金庫は2025年3月期に約10兆円の欧米国債の売却を計画している。金利の高止まりによって予想以上に含み損が拡大しているため。

将来収支の改善に向けて、欧米国債を中心に低利回り資産の売却(‘24年度上半期実績:約7.5兆円)を順調に進捗中。

9日の東京時間の昼の米債売りについては、一部邦銀が米国債を売却したのではとの観測が出ていた。

ただし、 “売る予定よ” はあるけど “売った” 情報はまだ無い。日本のソースのみ。

 

中国がやったんじゃね? という話がある

ウォール街では中国勢がアメリカ国債を売却しているのではないかという観測も流れました。

"Markets are now concerned that China and other countries could 'dump' U.S. Treasuries as a retaliation tool," said Grace Tam, chief investment adviser at BNP Paribas Wealth Management in Hong Kong.

明確な動向は、6月18日に発表される米政府のポートフォリオフローデータから明らかになるだろう。つまり、現時点では、中国が保有する米国債の一部を売却したかどうかは誰にも分からない。

日本でもアメリカでもこの話はある。中米は対立しているから、考えやすい話だよね。

 

アメリカのヘッジファンドがやったんじゃね? という話がある

One source of the selling pressure, several market participants said, came from hedge funds that had taken on debt-fueled bets in the Treasury market that they then had to unwind as brokers demanded they post margins or additional collateral to back their trade.

at play on Monday was also a reduction of the so-called basis trade

これについては、アメリカのヘッジファンドが自爆気味に国債を売ったことが確認されている。

 

おしまい

  • 米国内でも米国外でも、全世界的に国債を売る動機も動きもある。
  • 特定の邦銀が売却の主体であるという可能性については、それっぽいけどまだ証拠なし。
  • 将来的に決算やポートフォリオデータが開示されるまで、詳しいことは不明。
  • 結果としては “はっきりしたことは分からん” だったけれど、調べるのは面白かった。
  • こういう内容の調査と比べて、プログラミングのことを調べているときは “はっきりしたことがわかる” ことが多いので、難易度下がるなあ、と思った。