概要

これ↓の続き。

“誰が国債を売りまくったの?” というのが仲間内で話題になったので調べたんだよな。当時の調査では、公式データが出揃っていなかったんで、はっきりしたことは分からないという結果だった。分からないというのも立派な調査結果なので、それはそれで良い。

3ヶ月経って、決算報告とかが出ているハズなんで、再調査してみた。

 

農林中央金庫がやったんじゃね? という話があったけど?

典型的 SNS ガセ。

トランプ大統領が「相互関税」を延期したのは、日本の農林中央金庫が米国債を売り、米国債の価格低下と金利上昇を招いたからだという趣旨の投稿

農林中央金庫の北林太郎理事長は市場で臆測が流れていた米相互関税導入時の米国債大量売却について「事実はない」と否定した。

 

中国がやったんじゃね? という話があったけど?

まあ確かにちょっと保有が減っていたけれど、特に大量に売っているわけではなさそう。

China, which in March slipped to become the third-largest foreign holder, behind the UK, had $757 billion of US Treasury securities in April, down $8.2 billion from March.
Japan, the biggest foreign holder of US Treasury bonds, saw its holdings tick up by $3.7 billion in April to $1.13 trillion. The UK's holdings climbed by $28.4 billion to $807.7 billion.

ついでに、日本はむしろ増やしている。

 

アメリカのヘッジファンドがやったんじゃね? という話があったけど?

コレが有力らしい。

今回の米国債急落を招いたのは短期投資家のストップロス(損失確定売り)に加え、商品投資顧問(CTA)や各資産のリスク割合を均等に保有する「リスクパリティー」系投資家の持ち高解消などが重なったために起きたと分析
大手投資家やヘッジファンド勢は、通常、世界各地において24時間体制で稼働しているトレーディングデスクを有し、タイムゾーンだけを見て売り元の「国籍」を特定することは困難

東京時間の昼に発生した事象であったから、という安直な推測に釘を刺しているな。

 

おしまい

この遊びはこれでおしまい。分からない段階では “分からない” という結論にしておくのが大事。