概要

野宿旅の道中佐渡ヶ島までおもむいたのは、しごく行き当たりばったりな理由でね。台風から逃げてたらいつの間にか来てた。それでまあ、せっかくの島なので数日滞在したよ。

 

渡島

行きは新潟港の佐渡汽船で両津港まで。 席があいてなかったら別にいかなくていいやと予約なしで直接赴いた。もし四輪車なら予約は必須。二輪車は公式サイトの空席情報をどう眺めても空きがわからないので、電話で問い合わせるとよい。スタッフさんに訊いたらそう言っていた。

フェリーからカモメにかっぱえびせんをフィードするのが名物らしい。ぼくは野宿旅の最中で腹を空かせていたので、思わず落ちたかっぱえびせんを拾うところだった。

新潟といえばむかしの仲間のぺんぺんが当時住んでいた街だね。いま何をしているのだろうな。

 

小佐渡をめぐる

佐渡ヶ島はすごくわかりやすい地形をしている。山地、平地、山地が平行にならんでいる。地元のひとの言うことによると、北側の山地を大佐渡、南側を小佐渡と呼ぶそうだ。会った誰もが大佐渡推しで、小佐渡はつまんないよと言っていた。とりあえず小佐渡を回ってきた。

小佐渡の印象は、たくさんの小さい集落と、海水浴場キャンプ地。それと海沿いに、野宿向きの東屋がちらほら見つかった。ただぼくは海沿いに居るのが好きじゃないので、今回は選ばなかったけれど。

観光地に興味がない緑さんではあるけれど、矢島・経島はまあ、立ち寄るだろう。

矢島と経島が橋でつながっている。矢島は矢竹の産地で、源頼政が妖怪ぬえ退治に使った矢もここの竹が使われた。経島は、なんか、頂上でたいした坊さんが経を読んだらしいぜ。と、看板に書いてあった。知識ゼロで来て、こういう看板で情報を得るの好き。

途中に建っていた姫埼灯台には無料キャンプ場と、岬があった。けれどここには滅びの雰囲気が漂っていた。草は茂り施設は施錠されて苔むしており、数組いたキャンパーは挨拶しても口を聞かず、表情が暗かった。これから入水でもするのかと思った。海沿いでかつ山中であるという珍しい野宿場だったけれど、この暗い雰囲気は危険センサーが反応したので迅速に去った。ろくなことにならない。

姫埼の滅んだ階段。

ひとけのない滝も見つけた。

 

そんな感じ

次回は大佐渡のことを書くけれど、ぼくは小佐渡のほうが好きだったよ。個性的で、ところどころ闇を感じ、多くの野宿場を見つけることができる。だいたい一周150km(寄り道含む)だった。

 

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