ツイッターに、わりと喋り方の俺好みな方がいる。その人が仏教関係のことを喋っていたことがあり、もともとのささやかな興味もあって、今回は仏教関係の本をチョイスしてみた。ちくま新書。


この本を読むにあたって、あらかじめ知ってた方いい語がいくつかあると思う。それをちょいと連ねておく。

「神仏習合」
大昔、日本は神道一色だったが、あるとき仏教が入ってくる。
人々は神道教徒、仏教徒に分かれたりせず、ふたつを融合させた。
その神仏の融合のこと。
「神仏分離」
明治のとき、融合した神仏をきぱっと分けようって政府が決めた。
国教は神道にしよう! ってことになったため、
神道の領域から仏教は引き剥がされる。
そのこと。
「廃仏毀釈」
神仏分離にともない、引き剥がされるどころかクッソ破壊されたりする。
仏寺がもってた土地はぶんどられ、特権はなくなった。
そのこと。

まあ神道と仏教は、融合→分離、という歴史を辿ったんだということが分かってれば大丈夫な感じ。この歴史についてちゃんと解説してくれているのが本書だ。へー、こんな感じだったんだってのがわかるし、神社や仏寺にかんするうんちくが増えて楽しい。読み終えてから知り合いと一緒に近所の寺へ行ったのだが、いたるところに本書の知識を運用できる点があったため色々とうんちくを我が物顔で披露してしまった。ウザがられてなかったかぶっちゃけマジ心配である。
具体的には、何かに刻まれてた「南無観音菩薩」の意味、そこらへんにいくつもある社の意味、おがむときに合掌するのか拍手するのか、みたいな。

著者の語り口はそんなにおカタくなくてすらすら読める。中盤からはちょいと固有名詞が増えてついてけないところが増え、読み飛ばしたところがちょこちょこあったりしたけれど、まあそれは、アレですね。辞書ひくのダルがっちゃいけないよね…。いやどうしても面倒でね…。