概要
2年前にトロコンした、 “マルフーシャ” の続編だぞ。
今回も良かった。サマリと感想を書く。
サマリ
相変わらずのディストピア国家、カゾルミアのお話。
超優秀なマルフーシャお姉ちゃんは、精鋭部隊 “溶鉄” に組み込まれ、とうとう帰ってこなくなった。異母妹のスネジンカは、お姉ちゃんを探すため、民間軍事企業ブルーピーコックへ入社し、戦場へゆく。
カゾルミアは現在勢力が二分されている。 “戦争に勝つぞー! 組” と “もうカゾルミアは終わりだから隣国に寝返ろうぜ! 組” だ。カゾルミアはクソディストピアなので、正直 “寝返ろうぜ組” のほうが理性的だ。スネジンカは寝返ろうぜ組……っていうか要は革命軍に加わり、マルフーシャお姉ちゃんを連れて隣国へ逃げることを目指す。
が、マルフーシャお姉ちゃんは病んでしまっていた。前作で全滅した仲間たちの名誉を取り戻すためには、戦争に勝つしかない、と信じ切り、政府軍にてその身が滅ぶまで戦う所存だった。
スネジンカはマルフーシャを連れて逃げるつもりが、誤って殺害してしまう。絶望するスネジンカ。革命軍はそんなスネジンカを、救国のために姉を殺した悲劇の英雄として祭り上げることになった。
(が、隠しエンドにて、マルフーシャの生存が確認できる。しかも前作の仲間も!)
所感
今回もヒッドい展開だったなあ! だけど、本シリーズのファンたる我々としては、 “そうこなくっちゃ” とうんうんしちゃうところだろう。このゲームは、エンドは最悪だが、そこへ至るまでの道程がハートフルなんだよな。そのバランスが良いんだ。
ブルーピーコックとは
- 1950年代のイギリスの核地雷プロジェクト名
- 場所: ドイツのライン川区域
- 目的: ソ連地上軍の侵攻の阻止
- 技術的な問題: 冬の間はめっちゃ冷えて動作しなくなる
- 問題の解決法: ニワトリを一週間ぶんの餌と共に地雷の中に封入して、その体温で保温する
- 結局使われたの?: 中止された。同盟国に核兵器を隠すリスクが高すぎて
- なんでニワトリなのにピーコックなんだよ: 別に名前のピーコック (孔雀) はニワトリのエピソードとは無関係で、ただのプロジェクト名です
前作からの進化点
前作は、トゥルーエンドと仲間エンドの分岐が、 “道中でミスをしたかどうかによって自動分岐” だったのだよな。そのため、トロコンするためには “わざとミスをする” ことが必要だった。それは大変作業感があり、プレイ体験を汚す仕様だと感じたものだ。
そこで今作はどうだろうか。今作のトゥルーエンドと仲間エンドの分岐は、 “道中でミスをしたかどうかによって選択可能” になったのだ。素晴らしい正統進化だな!
その他の正統進化
こちらは今回の拠点。やっぱり良いなあ、拠点のあるゲームは。
こちらは今回の先輩。ジャガイモ農家出身。キャラデザ良すぎるな?
こちらは今回の戦場。前作がどんなんだったか覚えていないけれど、背景が良いな。戦闘に忙しくてあんまり見てる暇ないけれど。
ダチカ先輩ぃぃ! 喜んで! マルフーシャの仲間たちのように、ダチカ先輩も次回作で生存しているといいねえ……。
でも、なんとなく次回作の方針が見えるよな。政府軍のマルフーシャ、革命軍のスネジンカ、成り行き上、敵対勢力に属してしまったけれど、互いによい仲間たちを得ることができた。仲間たちの犠牲がマルフーシャの狂気の原因だったわけだから、仲間たちが生存していた以上、マルフーシャも落ち着くことができるはずだ。こうなれば、なんか、この戦争も、良い感じにできるんじゃね?