●
またしても引越し、である。
物心ついて以来2年以上おなじ場所に根を下ろし続けたことのない緑色さんではあるが、ルームメイトがいようとやはりその記録は更新され続けるようだ。そんな人生が俺に断捨離を覚えさせた。が、親愛なるルームメイトたちは断捨離のダの字も知らない連中なので今回の引越しは難儀したぜ。全財産をダンボール3つ+布団+原付バイクに保ってきた俺にとって引越し屋さんの利用は未知の体験だった。引越し屋さんに甘えて今回は引越し時のモノ処分も控えめにし、デスクとか椅子とかロードバイクとかエアコンもそのまま運んでもらった。「フツーの引越し」とはこういうものなのか、と思った。
そんなフツーの引越しはすげえ値が張った。引越し屋さんもそうだけれど、不動産屋さんを介した物件探しはお金もかかるしくたびれるものだった。これまで俺は不動産屋さんで物件探しなんてことをしたことがなかったのだよ。大家さんあるいは管理会社と直接やりとりしたことしかない。仲介業者なんて使わないで済むならそのほうがいいだろう。
疲労困憊の一ヶ月だった。見ればろりhpの更新頻度も下がってんじゃん。いま気付いたぜ。まあそういう事情でして。
●
苦労した甲斐あって住居は妥当なグレードアップを遂げた。個々のプライベート感は増し、リビングは大幅に拡張し、お風呂まわりは何だかハイテクになった。マーケットまでの距離は近くなり、窓からは壁のような土手ではなく夜景が見えるようになった。そして俺はねんがんの押入れを手に入れた。
改良の余地はあるけれどひとまずはこんなところで落ち着く。