こないだのセブンスドラゴン3記事で「ATLUSの古いゲームをお店で探していたら…」と書いた。これが探してたやつだ。いやあ楽しめた。完クリ、コンプしちゃったのがその証。コンプが気持ちよくできたのはこのゲームのコンプ要素の仕様のおかげで、ザッツベリーグッド、このつくりは素晴らしい(後述)。ストーリーのサマリと感想を書く。



ほぼ全域が砂漠化しちゃってエライコッチャな大陸に、大きな国がふたつある。連中は残り少ない土地を奪い合っており長い戦争の真っ最中だ。主人公のストックは片方の国の情報部員で、今日も今日とてキッツイ任務に精を出しているのだが…。あるとき、タイムトラベルを可能とする白示録なる魔法の書を入手し、書の精みたいな連中からどえらい依頼を受ける。時を超えるこの力で、大陸の砂漠化を防いでほしいというのだ。ぶっちゃけ戦争とかに気を取られてたら大陸が砂漠に沈んで一巻の終わりだからマジ頼むよとのこと。
使命を請け負ったストックは、過去へ未来へ右往左往しつつ砂漠化の進行を促してしまうような出来事をかたっぱしから潰してゆく。順風満帆かと思われた時間の旅であったが、かれの前に黒示録なるもうひとつの魔法の書をもったタイムトラベラーが登場し、使命を妨害してくる。てめー俺を邪魔したら世界がどうなっちゃうかわかってんのか、お? と憤慨するストックであるが、相手の目的はそのものまさしく世界の破滅であった。かれによるとこの大陸はもともと砂漠化にあらがうため、王家の人間を生贄にする魔法の儀式を行い続けてきたのだという。黒示録の使い手こそは先代の生贄だった。過去の生贄たちの運命に絶望をみたかれは、自分と同じ運命をたどるであろう甥を王国から連れ出し世界を滅ぼすことにしたのだ。そしてその甥に白示録を与え、自分たちの先祖たちの絶望を伝えんとしたのだ。
自らのルーツをしったストックであったが、かれは叔父と違い書の力で未来に希望をみた。ストックは仲間とともに叔父と戦い勝利する。ただしかれは、自らを救い出し外の世界をみせ、仲間たちを出会わせてくれた叔父の想いを決して忘れることはなかった。






というわけでこのゲームは過去に戻れる(やり直しがいくらでもきく)ゲームなので、要素の取り逃がしということがありえない。これはサブイベントコンプの大いなるモチベーションキープにつながった。キャラも気に入ったし、シナリオもこれ、かなり練られてて高クオリティなんじゃなかろうか(備忘を目的とした俺のクソサマリーでは伝わらなかったかもしれんが)。

以下こまごまとした感想
  • 序盤、ムービーがかなり多くてうーん? となったけれど最終的な評価にはまったく影を落とさなかった。
  • 足音うるせエエエ!
  • 前半は毒がとっても便利。毒を入れて、防御して、ちょろっと攻撃して勝利。後半は敵の攻撃力が高くなってくるんでとても防御していられない。同じく高くなった攻撃力で瞬殺する戦法になった。
  • 深淵の森の暗号(?)クリアーした今でもまったく意味がわからん。迷いの森では特にないので普通に片端から踏破しちまった。
  • 現在かかっているバフが正確に把握できない仕様には心底困った。具体的には、能力アップ、リジェネレート、攻撃無効バリアなどがすべて上矢印のアイコンで表され、デバフ系が下矢印のアイコンで表される。いや、もうちょっと細かく頼むよ!
  • 足音うるせエエエ!
  • パーティメンバについて。キャラはみんな気に入ったけど、強制入れ替えにはわりと困った。いやー、だいたいレイニーとマルコしか使ってなかったもんで。つーかこのふたりはほとんどの時間軸でパーティ加入してるから、使用頻度が高くなるのが自然の数だろう。逆にエルーカやロッシュを使いたいプレイヤーは、使いたくても使えずもやもやしたんじゃねーかなあ。
  • 白示録のタイムトラベル可能ポイントはもうちょっと欲しかったよなあ。とくに帝国跡地の内部と、セレスティアからアリステルに向かう最中。このふたつにポイントがないせいでサブイベント攻略時に非常に難儀した。何度バノッサを助けたんだ、うちのストックは。
  • たぶん最強の敵はマスターだろう。俺の場合、ストック、アト、エルーカのパーティで、エルーカが狂ったようにディバインライトをかけまくり、アトが罠を張りまくってストックがアサルト系でハメまくる戦術でクリアした。もちろん一体ずつ倒していく。こいつが最強なので守護の種Sはガンガン使ってよい。スリープをバンバン使ってくるんでポラリスを使いたくなるけれど、個人的にはほとんど恩恵を感じなかったんでそのぶんのターンは回復と罠張りに使っちゃっていいと思う。レベルはストック(65)、アト(60)、エルーカ(51)だった。
  • 上でほめた「やり直しがいくらでもきく」仕様だけど、裏を返せば選択肢の緊張感が薄れるってことでもある。後半になるにつれ、むしろ最初は進んでバッドエンドに向かいそうなほうを選ぶようになっちゃったのは事実だ。だって、コンプのためにはバッドエンドも埋めないといけないんだもん。ストックとしてはなるべくよい未来へ向かう選択肢を選びたいはずなのに、プレイヤーの望みは「どっちも埋める」になってしまう。そういうズレはゲームへの没入感を薄めてしまっていると感じる。バッドのほうはコンプ条件に入れなくてもよかったんじゃないか? と思うな。
  • RADIANTはふつうレイディアントと読むと思う。

こう見ると結構目についたところは多いように思うが、それでもクリア後の余韻が良いのはすごいな。ATLUSはこんなゲームも出していたんだなあ。ちなみに次やるゲームもすでに購入済みで、それもATLUSのDSソフトだ。