概要
年賀絵もかきおわって、ようやくほんわりと時間ができた。久しぶりにフリーゲームやろう! と探してみて見つけたのがこちら、 “きみは空を渡り地に響く、おおきなものになりたかった。”
公式サイトはこちらね。 (https://syspom.com/sorahibi/)
まずタイトル良すぎでは? こういうセンスって考えて出来るものじゃねーからすごいと思うぜ。内容についても、雰囲気の良き作品だった。キャラも良くてゲームシステムもシンプルで好み。所感を書く。
ゲームシステム
“モンスターめがみさま” によって生み出された主人公 (スライム) が、訓練を繰り返して能力を上げ、探索を繰り返してアイテムを集め、死と転生を繰り返して強い種族になっていくおはなしだ。目標はとくに与えられず、めがみさまからは “強くなれよ〜大きくなったらまた会いにこいよ〜” くらいの軽い指示のみ与えられて、 “獣の大地” へと放たれる。
- 最初は、人間の子供にも殺されるくらい弱い。
- 殺されても別の姿……魚やネズミに転生できる。
- より高いランクのモンスターへ転生するには、必要条件を満たすことが求められる。
- というわけで、パラメータを上げながら強いモンスターへ転生していき、最終的に “魔王” まで上り詰めればゲームクリアとなる。
めがみさまからの指示はもうひとつある。 “壮絶に闘って、そして死ね!”
- 各転生サイクルには “寿命” が存在する。 “壮絶に闘って、そして死” なないでも、天寿を全うすることができる。
- 天寿を全うすると、転生することはできずゲームオーバーだ。
- 強くなってくると、なかなか戦いで死ぬことも出来ないので、なかば自殺のような闘い方で死んで転生していくことになる。
そんなキビしいモンスターライフを乗り越えていけるのも、めがみさまがいつだって “めがみの神殿” で待っていてくれるからだ。
- 転生で姿が変わるたびに、めがみさまより一言頂ける。
- 小さな姿のころはただただ “がんばれよ〜” みたいなノリの優しい言葉をもらえるのだけど、 “大きくなって” 高ランクの種族になってくるとめがみさまとしてもそのノリではいられないみたいだ。
- 実はめがみさまは過去、大天使であったものの何らかの事情で堕天し、現在はほそぼそと獣の大地で “モンスターめがみさま” をやっているのだ。そのことが段々と明かされてくる。
所感
“段々と明かされてくる”、のだけど、だからといってめがみさまとどうこうなるわけでもないのが物悲しい。敵にもならないし友達にも仲間にもならない。この物悲しい雰囲気が好きだし、冒頭で述べたようにシステムもシンプルで良い。見てくれこの画面。
一見情報多すぎに見える。しかしこのゲームの画面はほぼこれひとつで、少しずつ慣れてしまえばこれほどシンプルなゲーム画面もない。メニュー画面がいくつもあるようなゲームって、ひとつひとつの画面がシンプルであっても、 “あの機能ってどの画面だっけ” が多発して実のところ面倒なものなのだ。このシンプルさはひとつの理想だ。
その他所感を以下に。
- アイテムのフレーバーテキストにも雰囲気があって良い。けど種類が多いな……。
- 主人公の寿命と魂を伸ばすためのアイテムが、人間を殺して手に入れる “心臓” だ。心臓をばくばく食べて成長していくのが、なかなか良かった。
- アイテムといえば “四元素マリオネット” って何だったのだ? 魔王になってしても使用できない謎アイテムだったのだけれど。
- “国” だけが面倒。メニュー画面左の “人口” は主人公の国の人口を表しており、高ランクの種族に転生するには大きな規模の国が必要なのだ。……が、これはただのパラメータであり、人口が増えたからといってその人々が何かをしてくれるわけではない。強さのパラメータやお金、魂の数値あたりは、ゲームプレイの中でサイクルを成していたが…… (強ければ敵を倒せてお金と魂が手に入り、お金と魂を使って強さをまた上げていく) ……国についてはゲームプレイのサイクルから外れており、上げるのが面倒な要素だった。