Niz Micro84 2019モデル
新しくキーボードを買ったぞ。 2019 NEW Micro84 Black Front print。いまこれを持っているのは、日本ではおそらく緑さんだけだ。いいだろー。
というのもこれは中国の販売元と直接やり取りして、公式サイトにすらまだ載っていなかったところを紹介してもらって、輸入したものだからだ。現在では公式ページから選択、購入することができるけれどね。
最強キーボード選手権 ミドリカップ優勝者
一ヶ月前のこの記事が元ネタ。次の要件をすべて満たす Niz Micro84 はぼくにとって現段階での最強キーボードだ。
- 静電容量無接点式: 文句なしの世界最高仕様。
- 静音: とくに静音仕様というわけではないけれど、静電容量無接点式はとても静かだ。
- Bluetooth, USB 両対応: これ以上を望むべくもない。
- 英語配列: 日本語配列しか使ったことがないので、世界を広げよう。
- Mac, Windows, 日本語入力に対応できるキー配列: 具体的に言うと、スペースキーの左に4キーあれば OK だ。
- 黒: 当初、 Micro84 は白しか販売がなかったのだけれど、直接希望を伝えたら販売を開始してもらえた。
Micro84 について語るときにぼくの語ること
静電容量無接点式
無接点式のいいところといえば、キー押下時にパーツ同士が物理的に接触しないため、摩耗を抑えられる点……という話だ。しかしながらこれまでキーボードをずっと使ってきてキーが破損したことは別にないよな。ぼくにとって嬉しいのは、打鍵音の気持ちよさ。メカニカル式よりも音が小さいので良い。
Bluetooth, USB
Niz キーボードの BLE シリーズは Bluetooth 3台と USB 両接続に対応している。3台というのは、3台まで接続先をキーボードに登録出来、ショートカットによって接続を切り替えられるということだ。ぼくはこのスペックについてはとくに切望していたものではないけれど、ときおり Windows と Mac を並べて操作するので地味に便利だ。
今の所、 USB につないだまま他の Bluetooth 機器に接続しているので、本体の充電がどれだけ保つのかは未確認。まあ、数日で切れたりはしないだろう。
(2020-02-20)追記
MAX 充電から、2ヶ月くらい保って、そこでバッテリーランプが点滅した。それで1日経たずに充電切れになったよ。
キー配列
選手権の記事でしっかり検討した部分だ。キー配列は以下の基準で選ぶ。
- あまり使わないキーにデスクの面積を割かない
- 逆に、よく使うキーにはキーを設ける(Fn との組み合わせキーにはしないということ)
- スペースキー左には4キー必要
Micro84 でなければならない理由はそのキー配列にある。「テンキーがなく」「カーソルキーと必要なナビゲーションキーがあり」「スペースキー左に4キーある」こと。
- テンキーなし: もちろん計算をたくさんするヒトには必須だろう。ぼくの場合はめったに使わないので、必要になったら独立テンキーを揃えればいい。というか打鍵時にはなるべく腕を開けたほうが整体的に良いから、そういう意味でもメインキーボードとテンキーは分けたほうがいいと思う。
- カーソルキー: 計測したところ、ぼくがカーソルキーを押す頻度は Ctrl(Command), Enter, Space に続いて4位だ。独立キー必須。
- 必要なナビゲーションキー: Insert キーを除くすべてだ。よく使うキーは、組み合わせキーではなく独立キーがなければならない。
- スペースキー左の4キー:
- Mac では「Command, Opt, 英数」のみ必要なので3キーでもいいのだけど、
- Windows では「Ctrl, Win, Alt, 英数」の4キーが必要になる。
英数、かなと言語キーは必須だ。半角全角キーを押して切り替えるのも、 Ctrl+Space で切り替えるのも、ありえない。押すまで「どっちになるのかわからない」のはありえない。
英語配列キーボードを作った人はかな変換のことなんて気にしていないはずだから、日本語なんつーマイノリティなことをしようとしているこっちが気をつけないといけない。
Windows 機がない場合、話はガラリと変わる
Windows 機がない人には Micro84 は絶対おすすめしない。
この配列を見るとわかるように、 Micro84 にはスペースキーの右に Fn がある。かなキーを指定とかできないのである。キーの変更には Windows 専用のソフトウェアを使う。 Windows がない場合、まったく役に立たないキーボードなのだ。てかなんで Fn がふたつもあるんだ。
↓こいつが件の Windows 専用ソフトウェア。 公式サイトの firmware&upgrade ページから Google ドライブへ飛んで、 NIZ micro84 key のフォルダに入り、その中の Software フォルダをダウンロードすればいい。マルをつけたところに現在のキーのセッティングが出てくるのでわかりやすい。
ぼくの場合は Keyboard is not connected
エラーが出たが、参考記事の助けを借りて解決したぜ。
ぼくが行った変更は、まあ、 Fn キーの位置を変えるくらいだ。とにかくコイツは Fn の位置がおかしい。
宁芝について
公式サイトの「宁芝」っていうのは Niz って読むらしい。何度かメールでやり取りをしたけれど、たぶんメールを返す人はふたりくらいいる。片方の人はとっても親切にいろいろ教えてくれるんだけど、もう片方の人はもうめちゃめちゃそっけない。なんだこの情報。
さらなる理想
これさえあれば、もう1万円出してもいい、というフィーチャーがある。そう分離式だ。キーボードを打つときの縮こまった姿勢が整体的に良くないというのはいくらでも言われていることで、分離式キーボードはそれを解決してくれるはずだ。どうしてもっと流行らないのかわからない。自作界隈では散々流行っているようだから、需要があるのは確かだ。実際のところ今回のキーボード選びでは自作キーボードも候補に入っていた。でもはんだ付け経験がないのと、静電容量無接点式は自作キーボードにはないようだったから見送った。同じキーボードを2台用意すれば分離式の再現が可能だが、それはデスク面積を取りすぎて本末転倒なのでやらない。
Niz キーボードは HHKB クローンの異名をとっており、「HHKB を超えた!」「いやいや、まだまだ」という議論がネットの一部では紛糾している。緑さん的には Niz の圧勝だ。前回の記事で比較したとおりだ。中国の製品であることから、日本人としては少々不安を感じるところではあるけれど、それはひとえに島国の海外リテラシーの無さによるものにすぎない。
日本企業には是非とも焦っていただき、ついでに分離式・静電容量無接点式キーボードなんか出してくれると嬉しいところだ。そして流行ってくれ。