HPはここ(endroll)。大量殺人犯の少年が、警察にとっ捕まりハッピードリームなる強制更生ドラッグを投与されるが人の心をもたないこのクズ野郎は果たして更生なんかするのか!? ってお話。なかなか楽しませてもらって、一気にトゥルーエンドまでやっちまった。感想を書く。



  • 楽しめた要因としてはたぶん、矢継ぎ早に悪化していく夢世界に気持ちよく振り回されたことかな。このゲームは行動ごとの状況変化がめまぐるしいのが素敵だと思う。人間って、素早く動くものには自然と目を引かれてしまうもので、この世界観にも目を引かれっぱなしだった。って、そうか、一般的に、「テンポがいい」ものが好まれるのってそういう理由だったのか。
  • ラッセルくんは可愛らしく、そして何より過去の躊躇ない行動には好感をもったけれど、ストーリー進行につれて根幹がブレブレなので気に入りには勿論ならなかった。トゥルーエンドでの行いも含め、気にいる要素がない。ただキャラグラがとにかく可愛い。緑さんが面食いだったら危なかった。
  • 好きなキャラをあげるとすれば、しいて言えばカンテラさん。一見すればガーデニアやタバサが好感なんだが、戦闘性能もあってつねにPTにいてくれたカンテラさんが総合ではトップだ。けれど基本的に今回のキャラはみんな明るくて好印象だった。ダンジョンの休憩ポイントでは、なるたけ全員のコメントを聞いちゃったくらい。
  • RPG的戦闘要素についても印象がすごくいい。ストーリーの円滑な進行を妨げないどころか、ラッセルくんの戦闘スキルがそのままラッセルくんのキャラ描写になっていたり、敵キャラが世界観の一部を成していたりと無駄がない。そして万が一にも進行を阻害しないよう、キャラ強化システムが別荘に用意してある。ストーリーこそを楽しんでくれ! という感じが伝わってきた。グッド。
  • 印象深い戦闘は「淫猥者」。あの敵グラフィック、ちょっと完璧すぎ。不気味すぎて、ぴったりすぎて、感動した。そこでラッセルくんの「殺意」を撃ったらシチュエーションが完全に完成してもう最高。凄まじい戦闘だった。
  • 装備やアイテムを買うためのお金も入手が楽で、難易度の重圧はゼロに近い。「ちょっと金策が必要かな…?」ってくらいのタイミングで釣りシステムが現れ、好きなだけ金策をさせてくれる。同時に釣果でキャラ強化ができる。システムのすべてがプレイヤーをエンドロールに運んでくれている。すごいよ。
  • かといって戦闘にも手抜かりがなくって、攻撃モーションドットはあるわ、キャラの必殺技ではカットインが入るわで天晴だ。
  • ただひとつ思い通りにいかなかったのが、パートナー選びだよな、やっぱ。俺は話の流れ的にあのパートナー選びでは、これまで出番のなかった警察のおねーさんを選んだんだけど、それがそのままエンディングパートナーになってしまうとは。そこはちょっと腰を折られた感がある。まあ一応、情報屋さんがその展開は仄めかしていたから、フェアっちゃフェアだと思うぜ。現にその成り行きは若干予想できたゆえ、そこだけはセーブを分けた訳だし。例によってエンドコンプはしないけどね。



そんなわけでとてもよかったよ。残念ながら「コイツは!」というキャラもいなかったし、最後の方で共感できなくなっちゃった主人公でもあることだしフェーバリットとまではいかないのだけど、作りの緻密なゲームだったと感じたね。




最高に和んだシーン。


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